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僕が いちばん好きな僕の状態は

 

祈っている 僕である

 

両掌を合わせ

 

より深く より高いものに

 

かなしく光りつつ祈っている時である

 

それなのに

 

日常生活の七十パーセントか 九十パーセントは

 

そういう時とは無縁に過ごしています

 

どうか

 

祈りの時が

 

両掌を合わせずとも

 

少しでも多く 少しでも深く 持続して訪れますように

 

僕がいちばん好きな

 

僕の状態になれますように

 

月のように

 

照らされつつ ひとしく光るものでありますように

山尾三省 祈り

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